2008年10月8日(水) 

　秋の東京開催出走へ向けて調整を進めている中、右前球節に腫れと熱感が確認されたウインディグニティ。6日月曜日にエコー検査を行ない、患部を詳しく調べたところ、『右前繋靭帯炎・全治9ヶ月』という診断が下されました。
　獣医師からは「一度のダメージでスコンと抜けた感じではありません。長い時間を掛けて積み重ねられた疲労から来る症状でした。しっかり休ませれば、炎症は治まり、また調教を進めていける状態になるでしょうが、その時に再び炎症を起こすということも十分に考えられます」と、症状の説明がありました。
　そして、昨日7日火曜日に池江寿調教師がグリーンウッドを訪れ、症状の確認を行いました。「ディグニティは私にとって思い入れの深い馬ですから、正直言うと、もう1年でも待って復活させたいという気持ちもあるんです。ただ、年齢的なモノもありますし、ここ2戦を見ていると、ディグニティ自身ももう走りたくないのかもしれません。ここまで本当に頑張ってくれましたから、ここでゆっくり休ませてあげるのがディグニティのためではないでしょうか」と、現役引退の申し出がありました。
　その申し出を受け、当クラブで協議した結果、9ヶ月の休養を経た後でも順調にレースを使えるという保証はなく、7歳という年齢も考慮すると、ここで現役を引退させることが最良の判断ではないかという結論に達し、本日8日付けで中央競馬の登録を抹消いたしました。
　なお、ディグニティの今後についてですが、福島県の岩瀬牧場内、高倉ホースファームにて乗馬になることが決定。本日午後の馬運車で福島へと旅立っていきました。
　ここまで長い間、ディグニティに温かいご声援を送り続けていただいた会員の皆様には、心より感謝いたします。本当にありがとうございました。
　また、ディグニティの引退通知書はJRAの見舞金が確定する約1ヶ月後にお送りさせていただきます。

2008年10月1日(水) 

　現在、滋賀県・甲賀のグリーンウッド・トレーニング甲南馬事公苑にて調整中。引き運動を消化しています。
　獣医師からは「右前脚の球節部分の腫れと熱感はまだ取れていません。1週間経ってこの状況が続くということは、おそらく骨膜の炎症や、繋靭帯の炎症ということになるでしょう。今エコー検査をして、炎症は確認できるかもしれませんが、まだかなり腫れが残っていて、発症からあまり時間も経っていませんから、こういう状況でエコー検査をしても詳しく症状を特定できない場合があるんです。もう少し時間を置いてからと考えています。今週末か来週明けにエコー検査をして、詳しい症状の断定、全治を特定することになりますが、おそらく長めの休養が必要になるような状況だと思います」と、連絡が入っています。
　また、担当者は「今は疝痛にならないように、軽い運動だけは行っていますが、患部の症状は良くなってこないですね。腫れが発症当時からまったく引いていませんし、これだとすぐにエコー検査もできません。今週、池江寿調教師が状態を確認して、『エコー検査の結果を待ってから、今後のことを決めます』とおっしゃっていました」と話していました。

2008年9月24日(水) 

　現在、滋賀県・甲賀のグリーンウッド・トレーニング甲南馬事公苑にて調整中。舎飼にて様子が見られています。
　担当者は「先週の土曜日も坂路でハロン15〜15秒をやりましたが、自分からハミを取ってヤル気のある動きを見せてくれたんです。非常にいい登坂でしたし、池江寿調教師からも『東京開催で復帰させるから』と言われていましたから、帰厩までカウントダウンというところだったんです。ところが昨日の午後、右前の管の内側、球節の上の部分に腫れと熱感が見られたんです。1日明けた今日もまだ腫れが残っていますし、症状が落ち着くまで少し様子を見なくてはなりません。一時的なムクミですぐに引く場合もありますし、このまま2、3日は舎飼かもしくは引き運動くらいで様子を見たいと思います。万が一、ムクミ、熱感が引かずに、歩様にも出るようであればエコー検査をする予定でいます」と話していました。

2008年9月17日(水) 

　現在、滋賀県・甲賀のグリーンウッド・トレーニング甲南馬事公苑にて調整中。ウォーキングマシンを90分、角馬場にて準備運動後、1周1000ｍのビスコライド周回トラックコースにてキャンターを2500ｍ、または600ｍの坂路をキャンターにて1本消化しています。
　担当者は「先週末は坂路でハロン15〜15秒をやりましたが、動きは良かったですよ。夏場は楽をさせたこともあって、体が太くなってしまっていましたが、最近は毎日の調教を重ねることで体が引き締まり、メリハリのある馬体になってきました。以前は体が重い分だけ、素軽く動けなかったのですが、今は動ける体つきになったせいか、気持ちも乗ってきました。自分からハミを取ってグイグイ行くんですよ。いい頃のディグニティに近づいてきた気がします。先週来られた池江寿調教師も『これなら東京開催で使えるね。帰厩の段取りを組みます』とニコニコ顔でしたよ。今月一杯あれば十分に仕上がるでしょう」と話していました。