2008年5月1日(木) 

　デビュー戦を終えたウインプリマドンナでしたが、レースの反動からか右前脚のひざ下、裏というよりも側面に腫れが認められました。エコー検査の結果は、「重度というわけではありませんが、屈腱炎と診断できます」という微妙なものでした。藤岡範調教師は「未勝利戦が終わるまでに競馬に使える可能性はどれぐらい？」とJRAの獣医師に聞いていましたが、答えは「再発を防ぐという意味でいえば、できれば年内は競馬を使わない方がいいでしょう」というもの。つまり、3歳未勝利競走が終了する9月までに出走できるような目標を立てると、調教を積んでいくうちに再発する可能性が大きいということでした。
　藤岡範調教師は、「やっぱり、限られた時間の中でこの状態で無理をさせるのはかわいそうだね。ようやく競走馬として第一歩を踏み出したばかりだったけど、この子の次の人生を探ってあげましょう」と、現役引退の結論を申し出られ、当クラブ片山との協議の結果、この申し出を最優先することにいたしました。
　プリマドンナの今後につきましては、種付けシーズンも終盤を迎えていますが、繁殖として迎えてもいいという生産牧場が見つかりましたので、北海道の牧場へ本日移動の段取りが組まれました。
　なお、プリマドンナは、レース中の屈腱炎発症による見舞金申請を行いましたが、その見舞金の支給を受けるには、申請規定（見舞金18号の適用条件には『競走馬登録を受けてから3ヶ月以上経過していること』とあります）により、あと1ヵ月ほど中央競馬に在籍しなくてはなりません。1ヶ月を経過した時点で中央競馬の登録を抹消すると、抹消給付金150万円（一口当たり3,750円）に加え、さらに見舞金18号の支給金額150万円（一口当たり3,750円）を会員の皆様に配当できることになりますので、当クラブで検討の結果、すぐに中央競馬の登録抹消手続きは行わずに、見舞金申請が受理される6月上旬を待って抹消手続きを行うという方針を取らせていただきました。
　出資会員の皆様には、デビュー戦を終えた直後にこのようなアクシデントとなり、引退を選ばざるをえなくなってしまったことをお詫びするとともに、プリマドンナへの温かいご声援をいただきましたことを、心より感謝いたします。本当にありがとうございました。なお、引退通知書はJRAの見舞金が確定する約1ヵ月後（7月上旬が予定されます）にお送りさせていただきます。

2008年4月24日(木) 

　現在、栗東：藤岡範士厩舎在厩。4/27（日）福島2R　3歳未勝利（ダ：1700ｍ）に出走が確定しました。

≪4月23日水曜日更新≫
　先週末日曜日にも坂路で4F53秒4をマークしたウインプリマドンナ。今朝は千田騎手が騎乗して、山下調教助手騎乗の3歳未出走スリーサンカリスマとの併せ馬で追い切られています。ところが、残り1Fを過ぎたところで併せたスリーサンがギブアップするように脱落。プリマドンナは後ろを見ながら最後は手綱を緩めるようなゴールインで、4F53秒3、ラスト1F13秒2という内容となりました。千田騎手をして、「やっぱり走りそうな雰囲気だね」と、再び高い評価です。これを見て、藤岡範調教師も「よし！　今週デビューさせましょう」と、最終的な決断を下しました。番組を吟味したところ、プリマドンナのデビュー戦は、今週の福島日曜2Rダート1700m牝馬限定戦に決定。千田騎手で出走することも合わせて決まっています。

≪4月24日木曜日更新≫
　今週のデビューが決まったウインプリマドンナ。実質的に昨日の時計がレースへ向けた最終追い切りとなり、今日は追い切り明けとなりますが、福永調教助手が「乗りましょうか？」と言うほど元気一杯です。それでも藤岡範調教師は「今日は運動だけでいいよ」と、はやる若手を制していました。ここまでことのほか順調で、初時計が坂路で4F52秒台と能力的な裏づけも十分。あとはゲートの遅さだけがネックと陣営は見ています。ダート1700mを選択したのは、差をジリジリと詰めて行くイメージだそうで、望みは当然外枠とのことでした。

2008年4月17日(木) 

　現在、栗東：藤岡範士厩舎在厩。

≪4月16日水曜日更新≫
　ウインプリマドンナは、千田騎手の騎乗でゲート試験に初挑戦しています。坂路を楽走1本でウォーミングアップを完了したプリマドンナは、すでに競馬を経験している3歳未勝利ワンダーアチーブに山下調教助手が騎乗して、介添役をしてもらってゲート試験にチャレンジしています。1回目の寄りつきでゴネた時にはヒヤリとしましたが、2回目は見事に一発で入り、ダッシュでも既走馬であるワンダーに見劣りませんでした。千田騎手は「落とされたとしても文句は言えないかな？　微妙なところです」と、不安顔でしたが、発表は合格。デビューに大きく近づきました。この合格発表を受けて、藤岡範調教師は「時計も順当に出しているから、このまま進められれば新潟あたりで」と、デビュー戦を視野に入れ始めていました。

≪4月17日木曜日更新≫
　昨日はめでたくゲート試験一発合格を勝ち取ったウインプリマドンナ。今朝は福永調教助手が騎乗して、角馬場を軽く回るだけで楽をさせてもらっています。すでに坂路で4F52秒台の時計も出ていますから、このあともそんなに仕上げに手間取ることはなさそうです。千田騎手が言う「大物然とした雰囲気を持っている」というのを、ずっと維持してほしいものです。

2008年4月10日(木) 

　現在、栗東：藤岡範士厩舎在厩。

≪4月9日水曜日更新≫
　先週末日曜に坂路で4F52秒6、ラスト1F13秒1という立派なタイムを馬なりでマークしているウインプリマドンナ。今朝は千田騎手が騎乗して坂路からEコースのゲートでスタートの練習を行なっています。たまたまタイミングが重なった坂口大厩舎の3歳未勝利ウインモンスターと一緒にゲートに入ることになりましたが、なぜか三度、四度とゲートインを拒否してしまい、結局は先に入った2頭を見送ったあと、単騎でゲート入りの練習となってしまいました。ところが、1頭だとウソみたいに素直に入り、これを何度繰り返してもまったくスムーズ。持ち乗りの福永調教助手は「今までゲート入りに関してはゴネるところがなかったので油断していましたが、そういえば誰かが入ったあとで入れた経験はありませんでしたね。もう少し練習します」と、語っていました。新たな課題が見つかったことで、ゲート試験はもう少し先になりそうです。

≪4月10日木曜日更新≫
　昨日のゲート練習で思わぬつまずきをしてしまったウインプリマドンナ。それでも千田騎手は「あの乗り味は素晴らしいですよ。伊藤雄厩舎の走る馬（彼はもともと伊藤雄厩舎の出身です）と似たような感触があるんです。速いところを乗ってみたいと思わせる馬ですよ」と、高い評価をしてくれています。今朝は福永調教助手が騎乗して坂路を馬なりで15〜15秒ペースの追い切り。ゲートに近づくのはパスして、明日から再びその練習に入るというプランだそうです。